2024年9月に行ったモルディブ研修を通し、社員YAの目線で感じた『NHコレクション・モルディブ・ハヴォダ・リゾート』の魅力について、書き綴りました。
リゾートの詳細(お部屋・レストラン・その他の施設など)につきましては、「続・モルディブオタクの独り言」Blogにて随時ご案内してまいりますので、楽しみにお待ちください。
これこそモルディブ! 原風景を感じさせる美しさ
10年程前まではどの環礁にあるリゾートでも、360°遮るものなく海が見渡せ、人の手が加えられていない手付かずの美しいビーチが広がっていました。しかしここ数年、モルディブでは近代化やリゾート開発が進み、リゾートから建設中の人工島やビル・鉄塔の建つローカル島が見えたり、ビーチを人工的に造ったり、コンクリートや波除石で整備された風景を目にすることが増え、俗世界から切り離された ”真の秘境” を感じられるリゾートが減りつつあるなぁと少し寂しさを感じることもあります。スタイリッシュ/機能的/最先端の技術を取り入れたリゾートが注目を集める中、今回『NHコレクション・モルディブ・ハヴォダ・リゾート』に降り立ち、目にした数々の風景に衝撃と懐かしさを覚え、10年前のモルディブに引き戻されたような気持ちになりました。
NHコレクション・ハヴォダは、マーレ空港から国内線で南に約60分、赤道近くのガーフダール環礁にあります。この環礁には、海を埋め立てて造られた新リゾートや、近代的な建物が目立つローカル島が非常に少ないので、国内線のカーデッドゥ空港からリゾートへ移動するスピードボートからの眺めは、遠目にポツンとリゾート島が見えるだけの大海原で、これぞモルディブ!と感じられる圧巻の景色が広がります。そして、リゾートで最初に目にするメインジェティ(桟橋)は海の上に一筋の線を描くように佇み、周りには美しい海と遮るものなく広がる水平線しかないので、”ここに降り立てば非日常へといざなわれる” と感じさせてくれる絵葉書のような景色が出迎えてくれました。
ちなみに、私が今までモルディブを訪れた中で桟橋の美しさに見惚れてしまったリゾートは、「バロス(北マーレ環礁)」と「ミリヒ(アリ環礁)」です。桟橋はリゾートの顔だと思う私にとって、フォトジェニックな桟橋に出迎えられると、一気にリゾートライフへの期待が高まります。NHコレクション・ハヴォダも、間違いなく私の美しい桟橋リストに加えられました。
そんな桟橋からリゾートの姿に目を移すと、緑濃い自然が生き生きと茂り、木々の間からはメインプールの赤いパラソルやビーチヴィラ前の茅葺のパラソルが少し見えるものの、それ以外に人工的はモノはほとんどなく、手付かずのビーチとキラキラと輝くターコイズブルーの海だけが島の周りを囲んでいます。まさしく秘境への入り口を感じさせる美しさがありました。
今回私たちが滞在したサンライズ・ビーチヴィラ前のビーチからも、視界に入るのは水平線上に浮かぶ小さな島のみ。目に入る色彩は青一色という、360°海に囲まれたモルディブ本来の美しさを味わうことのできる景色が広がっています。
ビーチの美しさはメインジェティのあるサンライズ側だけでなく、反対のサンセット側も同様で、特に私たちが滞在した9月の時期はメインレストラン「Reef」前のビーチが広くなっており、水上ヴィラと他の島が遠目に見える以外に水平線を遮るものはなく、蛍光色を混ぜたかと思うほどのターコイズブルーの海が眩く輝いていました。
モルディブの原風景に帰りたい、人工的なモノとな無縁の非日常空間を味わいたい、そんな思いが強い方には、是非NHコレクション・ハヴォダの自然美を体験していただきたいです。
島内・施設すべてがフォトジェニック
桟橋を渡って島に上陸すると、解放感溢れるレセプションがあります。レセプションの建物をフォトフレームにして臨む青い海とヤシの木の景色は、まさしく一枚の風景画のようで、左右対称のシンメトリーデザインが均整の取れた美しい景色を作り出しています。
そんなレセプションの朝の姿はまた少し雰囲気が異なり、木の陰が映りこむサンドカーペットと建物全体のオフホワイトカラーとが、朝の陽光に包まれるハヴォダの景色とよく馴染み、建物全体を含めた風景美が際立ちます。
左右に設けられたソファスペースの棚には、青い花瓶や珊瑚でできたオブジェなど海を連想させるインテリアが周囲の自然の邪魔にならない様に飾られているので、レセプションのどこを見てもフォトジェニックで、つい立ち止まって景色を眺めていたくなります。
ハヴォダの自然美やナチュラルテイストな建物に目が慣れた状態で「メインプール&Thariバーエリア」にやって来ると、癒しの世界から心躍る空間に足を踏み入れたのかと思う程、赤いパラソルやプール周辺に咲く色鮮やかな花々が ”楽しい!” という感情を掻き立ててくれます。また、バーの屋根が半透明になっており、陽の光が当たるとサンドカーペットに格子柄が映し出されるので、天井と地面とで作り出されたシンメトリーな模様もフォトジェニックさを増す演出の一つです。
ハヴォダの景色にはまだまだフォトジェニックな景色があり、メインレストラン「Reef」の前の広場には、形よく伸びるヤシの木が点在し、真っ白なビーチに落とす影もフォトジェニックで、この景色を眺めながらゆったりと寛げるようにハンモックやブランコが置かれています。
レストランは壁が一つもないオープンエアな造りになっているので、周囲を囲む「ヤシの木 & 青い海 & 真っ白なビーチ」が、最高の自然の壁紙としての役割を果たしています。
こんな景色を目の前にしながらの朝食はいかがですか?
眺めているだけでは気持ちの高ぶりが抑えきれず、食事の合間にもカメラ片手にヤシの木の中を散策してしまいました。
そして、ヤシの木のエリアを通り抜けてビーチまで出ると、こんなにも美しいターコイズブルーの海!
NHコレクション・ハヴォダのフォトジェニックさは、ハイセンスなデザインで造り上げられた人工的な美しさではなく、美しい自然を尊重し、いかに残すかを大切に考え抜かれたナチュラルさにあるのです。
ビーチヴィラ or 水上ヴィラ、どちらが好み?
私たちが滞在したのは「サンライズ・ビーチヴィラ」で、エントリーレベル(一番安い)のお部屋でした。とは言え、想像以上に魅力溢れるお部屋で、プライベートで訪れるならもう一度この部屋に泊まりたいとさえ思うほどでした。
ハヴォダはもともと無人島をリゾートに造り変えた島なので、島内の木々は生き生きと茂っています。ビーチヴィラへのアプローチも木々に囲まれた小道になっているので、このちょっとしたジャングル感がお気に入りでした。
ゆったりとした室内は、真ん中にベッド、その後ろに長い棚があり、スーツケース置き場、デスクスペース、ミニバーなどの役割を果たしています。片方の壁には埋め込み式のソファスペースがあり、私とKH先輩が別々のベッドで寝られる様にソファベッドを作ってくれていました。このソファベッドは写真で見るよりも広く快適だったので、ベッドは別でという方にもお勧めできます。
洗面所・バスルーム・トイレは半野外にあり、洗面代は使い勝手の良いダブルシンク、手前のガラス戸にトイレ、奥のガラス戸に屋内シャワー、突き当りに屋外シャワーがあります。半野外のためクーラーはありませんが、天井に電動ファンがあるので、回すだけで一気に涼しくなります。そしてもう一つ良かった点が、床にあしらわれた木目調のタイル。屋内シャワールーム内にも使用されているのですが、素足で歩いた時のフィット感が良く、大理石やツルツルしたタイルとは異なり濡れていても滑りにくいので、清潔感と心地良さの両方を感じました。
そして、私の一番のお気に入りポイントが、外のテラスからビーチへと出られる小道と、その先に広がるマイビーチ。小道から少し顔を覗かせる海の景色が何ともフォトジェニックで、少し緑に覆われることでプライベート感も感じられます。朝目が覚め、どんな空が待っているんだろうとワクワクしながらこの小道を進み、誰もいないビーチで朝焼けを眺める、、それが毎朝の楽しみの一つでした。
そして、日中には、部屋専用のパラソルの下でビーチチェアに横たわってマイビーチを眺めたり、サンライズ・ビーチヴィラ側はドロップオフに近いので、すぐにピキピキ珊瑚のスノーケリングにも出かけられたりと、魅力満載のお部屋でした。
では、水上ヴィラの魅力とは。。。
水上ヴィラが建つハヴォダのラグーンには、海藻や黒くなった珊瑚のカケラが少ないので、海の中が黒く見える箇所が少なく真っ青な海を眺められるのが特徴です。
お部屋は、ビーチヴィラとほぼ同じ造りですが、壁に埋め込み式のソファはなく、代わりにソファセットが置かれています。その為、1室にもう1台ベッドが必要な場合は、ソファベッドが用意できないので、エキストラベッドを入れた対応となります。
バスルーム等はビーチヴィラと同様に半野外にあり、屋内スペースにはガラス張りのシャワー&トイレ、ダブルシンクの洗面台、そしてバスタブがあり、屋外スペースには屋外シャワーとハンモック(カタマランネット)があります。床はビーチヴィラと同じ木目調のタイルが使用されているので足触りが良く清潔感があり、全ての設備が無駄なくコンパクトにまとめられていました。
そして、サンデッキに出ると、圧巻のブルーラグーン。この目が覚める程のターコイズブルーをお部屋からそしてハンモック(カタマランネット)からすぐに眺められるのが水上ヴィラ最大の魅力です。
どちらのお部屋も魅力満載のビーチヴィラと水上ヴィラ、皆様はどちらがお好みですか?
珊瑚の森とも呼ぶべき極上のハウスリーフ
地球温暖化の影響で海水温が上昇し、2016年にモルディブの珊瑚はかなりのダメージを受けました。それ以前にモルディブを訪れたことのある方は、お部屋から数メートルの場所に広がる生き生きとした珊瑚に心奪われ、こんなにも身近で竜宮城のような世界が見られるモルディブの素晴らしさに何度も感動されたことと思います。私もその一人でした。
ですが、2016年以降、珊瑚の白化・死滅が進み海中世界は一変、あの素晴らしい景色にはもう遭えないのかと訪れる度に心が痛めました。それでも、コロナ禍に入り徐々に珊瑚が復活し始め、リゾート島でも新しい珊瑚の姿を見かける機会が増え、この状態がもう数年続けばあの美しい世界がまた見られるかもしれないと一筋の期待を持ち始めた時に訪れたNHコレクション・ハヴォダ。
数年後にしか見られないと思っていた珊瑚の群生を目の当たりにした時、あまりの美しさに言葉を失ってしまいました。
ハヴォダに滞在した2日間のうち、午後1回と早朝1回の計2回、ハウスリーフでスノーケリングを行いました。
ハウスリーフは島1周を囲むように生息していますが、今回泳いだのはサンライズ側の海で、Reefレストラン前のビーチからエントリーできるパッセージからメインジェティにかけて、メインジェティからダイビングジェティにかけて、そして、ダイビングジェティから水上ヴィラ手前の海にかけて、ハウスリーフをチェックしました。
まず驚いたのは生き生きとした珊瑚が非常に多く、珊瑚の種類が豊富なことです。何枚ものテーブル珊瑚が折り重なり、ボール型の珊瑚やピキピキの枝珊瑚なども所狭しと生息していました。ハヴォダでもマリンバイオロジストが珊瑚の状態をきちんとチェックし、必要に応じて珊瑚の育成も行っているそうですが、冗談交じりに「現状植樹する場所がないんです」とおっしゃるくらいでした。
確かに浅瀬付近は死滅した珊瑚も見られますが、ドロップオフ近くまで行くと、これがビーチから数メートルの所で見られる珊瑚とは思えない程のハウスリーフが広がり、2016年以前のモルディブにタイムスリップしたかのような海中世界でした。
午後のスノーケリング時は多少海に濁りはありましたが、珊瑚だけでなく様々な魚影や海ガメ、小さなサメなどと遭遇でき、見ごたえのあるスノーケリングでした。ですが、やはりお勧めは午前中の特に早い時間帯です。私たちは日の出を見た後、6:30頃から約1時間スノーケリングをしましたが、海の透明度が非常に高く珊瑚の色味がはっきりと見え、魚の数や種類も午後より多かったです。
また、今回コラムに掲載している水中写真の中で、1枚だけダイビングスタッフにお願いをして深い場所から上を見上げるように撮ってもらいましたが、それ以外は全て、私がライフジャケットを着用し海に浮いた状態で撮ったものです。それでも、まるでダイビングをしているかのような素晴らしい景色・臨場感・ダイナミックさを味わうことができました。
魚影の濃さだけではなく、珊瑚が生き生きとしたハウスリーフもご覧になりたいという方は、是非一度「NHコレクション・ハヴォダ」に足を運んでみて下さい。珊瑚がびっしりと生息していた以前のモルディブの姿を思い起こし、地上の美しい景色と共に、久しぶりに目にするモルディブの原風景に酔いしれるようなリゾートライフを味わっていただけると思います。
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▼NHコレクション・ハヴォダの研修レポートでは、リゾートの感想・印象を項目別にまとめておりますので、合わせてご覧下さい。
▼NHコレクション・ハヴォダの視察Vlogでは、お部屋・レストラン・その他施設をご覧いただけます。